基礎力の必要

この年齢になりまして、改めて基礎力の必要を感じます。

ハワイ島・シェラトン・コナリゾート&スパケアウホウベイにて

歌い手の基礎力と言えば、高い身体能力は勿論ですが、発声と呼吸=声を操る能力も重要な要素です。
たとえ、心の中にどんなに表現したい事があっても、肝心の声を操る能力が乏しいと、それが表に出て来ない事になり、歌い手もお客様も共に残念な思いをする事になるでしょう。

私も若い頃、クラシックの世界で不遇を託っていた時期もありましたが、原因はこの基礎力の無さにあったのだと、今は理解出来ます。

どんなに凝った具が入っている味噌汁にも、シンプルな具の味噌汁にも、必ず味噌と出汁が入っていますよね。
そして、その味噌と出汁のバランスによって美味しくも不味くもなり、また様々なバリエーションを創り出す事も出来ます。
それが、味噌汁の基礎力ですよね。

歌も同じ様なものです。
発声と呼吸のバランス、それらを操る事によって、驚く程沢山の表現が可能になります。
そして、感動した時、驚いた時、泣いた時などの呼吸が、そのまま技術として歌に取り入れる事も出来ます。
それらは、当然発声にも影響を与えますので、心の中のイメージに近い表現が出来るのではないでしょうか。

自分自身も、少なくとも現役でいる限りは、この基礎力を磨き、常により良い表現を目指したいと思います。
あくまで私の場合ですが、それが好きな事をして生きている人間の責任の様に感じています。