恒例の火曜日RUN/2018.06.12

恒例の火曜日RUN。
東京も梅雨入りしたのだろうか、ここのところ雨模様、気温は高いのに風がひんやりしている。
出来れば、いつも晴天の下を走りたいけれども、火照った心を冷ましてくれる。

劇場入りしてからは、怒涛の様に時間が流れて行った、とでも言うべきか…とにかく、感覚的にはあっと言う間であった。
果たして体が保つのだろうか…、声が維持出来るだろうか…、オセロー・イァーゴ両役を演じ分ける事が出来るのだろうか…?
今から思えば、そんな数々の不安を抱えながら、劇場に通った週末だった。

軍人の立ち方をデフォルトにするために、広背筋を強化して臨んだ今回の公演。
その甲斐あってか、姿勢を維持して立つのに苦労はせず、表現のみに全力集中する事が出来て嬉しい。
やはり役作りはメンタルだけではない、と言う自説の証明にも繋がった。

また、両役とも声帯の閉鎖具合を変え、それが役柄に変化をもたらしてくれた様だ。
オセロー役は声帯の閉鎖具合を、最初は緩やかにしておき、後半に行くに従って、閉鎖を強くして行った。
つまり、デズデモーナとの結婚で、喜びにあふれているうちは閉鎖を緩め、より軽やかな声が出る様にし、嫉妬に追い詰められて行くに従って閉鎖を強め、より硬めの声が出る様にして行った。

逆にイァーゴ役は、それを最初は強めにしておき、後半に行くに従って緩くして行った。
つまり、副官への昇進を見送られたストレスを、より強めた閉鎖による硬めの声で表現し、オセローが口車に乗せられて行くに従って閉鎖を緩め、より陰謀感を強く出せる様にして行った。
しかも、両役で其々歌も歌ったため、殊更故障の危険性が増し、それらに使った神経は相当なものであった。

今回は、三輪えり花さんとの交互ダブル・キャストであった。
双方の苦労はともかく、それを受けねばならないデズデモーナ役の一谷真由美さんは、さぞや大変だった事だろう。
けれども、苦情ひとつ言わず、笑顔で受けてくださった事に、心から感謝していると共に、彼女の俳優としての在り方を心より尊敬する。

同じ事が他の共演者、鈴木美紗ちゃんと岩田翼君にも言える。
二人とも嫌な顔一つせず、きちんと受けてくださり、さすが!と思わせてくれた。
二人にも、心から感謝したい。

加藤千晶さんの曲は、今回はまるでヴェルディ!
私の声の特性を熟知してくれているので、安心して歌う事が出来た。
いつも絶妙な曲と伴奏を有難う、心からの賛辞と感謝を。

三輪えり花さんから、今回の企画を聞いた時、躊躇なく承諾した。
やはり自分の限界を拡げたいと言う思いがあったし、それを実現するためのワークアウトを開発する事で、今後の活動にも大いに役立つと思えたからである。
この様な機会を与えてくださり、良い方向に導いてくださった事に、心から感謝している。

そして今回初の試み、若手育成のためのスタディ・プログラム。
私のレッスン生からは、後藤祥子・草野菜奈・本野斗志輝が参加。
そしてシンデレラ繋がりの笠井麻里子ちゃん、いつもスタッフでお世話になっていた渡邉智美ちゃん、三輪のワークショップで知遇を得た井上卓也君らが参加。
そのプログラムの成果を公演で遺憾無く発揮し、お客様の喝采を浴びる姿を目にして、私は追わず涙。

それに、やはりシンデレラ繋がりであるライブインタラクション・コーチ土橋創さんが加わって、最強のスタッフ集団に早替りしてくれた。
おかげで、私たちは安心して本番に臨む事が出来、これ以上はないと言う程の感謝をしている。
行き届いたスタッフ・ワーク、本当に有難うございました。

映像撮影の久保幹夫さん、写真撮影の平舘平君、いつも狭いスペースで窮屈な思いをしながら、瞬間を最高のクオリティで記録してくれている。
今回も、とてもお世話になり、心から感謝申し上げたい。
これからも、あなた方が撮影したくなる様な存在でいたいと思う。

その他、絵本塾の森田家光さんをはじめ、後援してくださった株式会社ハッシュ、そしてお花や差し入れを下さった皆様にも、心より感謝申し上げたい。

最後に、お越しくださったお客様、この度は誠に有難うございました。