恒例の火曜日RUN/2018.08.07

恒例の火曜日RUN。
台風が近づいているらしく、雨降りだけれども、久し振りに涼しい一日となりそうだ。
涼しいのは助かるけれども、首都圏には明日夜から、かなり接近するらしいので、要警戒である。

今日はレッスン生に、ジョヴァンニ・バッティスタ・ボノンチーニ Giovanni Battista Bononciniが1722年に作曲したオペラ"Griselda"から、"Per la gloria d’adorarvi"を教える予定だ。
私も、国立音楽大学の学生時代に、イタリア古典歌曲として、この歌を習った。
この曲が、バロックオペラのアリアだと知ったのは、大学を卒業して暫く経って、古楽アンサンブルに客演した時に、初めて知った。

ボノンチーニは、イタリアのモデナ出身だけれども、1720年にマールバラ公爵ジョン・チャーチル John Churchill, 1st Duke of Marlborough(ウィンストン・チャーチルの先祖)に招かれて、ロンドンに渡っている。
けれども、ロンドンでは既に、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル Georg Friedrich Händelがトーリー党(現在の保守党)の熱烈な支持のもと、一時代を築いていた。
そして、ボノンチーニはホイッグ党(現在の自由党)の支持を取り付け、両者は名実共にライバル同士となった、と伝えられている。

私は2016年、マールバラ公爵の居城・ブレナム宮殿 Blenheim Palaceを訪れている。
かつてボノンチーニも、公爵の招きに応じ、あの廊下を執事に案内されて歩んでいたのか、と思うと、あの宮殿に益々歴史の重みを感じざるを得ない。
オペラ"Griselda"は、彼のロンドン滞在末期に書かれたと思しいので、彼が作曲したであろう場所の空気を吸えたのは、表現者にとって大きな収穫である。

同じくして、シェイクスピアの生家や、その周辺を二度に渡って訪れる事が出来た事、そして由緒あるグローブ座カンパニーやロイヤル・シェイクスピアカンパニーの公演を現地で観る事が出来た事も、今に活かせる収穫だ。
あの俳優たちの息遣い、発声、表情、立ち居振舞い…、枚挙に遑がない。

レッスン生にも、それらを少しずつではあるけれども、伝えて行っている。

また、実体験としてそれらを伝えられる自分を、本当に幸せに思う