恒例の火曜日RUN/2019.07.30

恒例の火曜日RUN。
梅雨が明けた途端、いきなり連日の猛暑である。
身体が順応せずに困っておられる方々も多いのではなかろうか。

先日、ロイヤル・オペラのライブ・ストリーミングによる、モーツァルト『フィガロの結婚』を観た。
昨今の現代的な読み替えや、シュールな手法による演出傾向の隙間を巧みに狙った、伝統的な様で古さを感じさせない演出、観ていて飽きなかった。
それにしても欧米の歌手たち、演技が達者な事は勿論だろうけれども、それを心から楽しんでいる様に見えるのはさすがである。

サー・ジョン・エリオット・ガーディナー指揮のピリオド奏法による管弦楽は、ずっと以前に聴いた時よりも色彩が豊かで、カール・ベームのロココ調の演奏に耳慣れている身にも、殆ど違和感はない。
そして何と言っても、通常はメゾ・ソプラノ歌手が演じるケルビーノを、若手カウンターテナーのカングミン・ジャスティン・キムが演じているのも見逃せない。
ケルビーノは少年なので、実はこの方が理に適っている訳なのだ。

ストリーミングを観終わって、私が初めてこのオペラを観た、高校生の頃を思い出していた。
忘れもしない、東京文化会館での二期会公演、その当時主流だった訳詞による上演だったけれども、故・立川清登さんのフィガロは忘れられない。
始まる前はドキドキしていて、観終わってからはワクワクする、と言う感情の流れが、思い出すと今だに身体に再生される。

それと似た感情を呼び起こしてくれるこのストリーミング、YouTubeにて8月8日まで限定公開されている。

夏の夜のモーツァルト、涼しく過ごすには丁度いいのではないだろうか。